『いやいやえん』 100年後の親御さんに薦める児童文学や絵本 No.002

100年後の親御さんに児童文学や絵本を紹介致します、という設定のブログ

No.002『いやいやえん

1962 日本

いやいやえん―童話 (福音館創作童話シリーズ)

[FOR A.D.2112 未来の親御さんに向けたレビュー]

ぐりとぐら』などで有名な、中川李枝子さんの処女作。作者が働いていた保育園の経験が、強く生きた、日本の児童向け本の中でも名作。山脇(大村)百合子さんの画も当然のように魅力的。 筆者の中でも、是非読み聞かせしてほしい作品のうちの一つ。100年後の親御さんも、どんどん、読み聞かせしてはいかがか。
 
筆者が子供の頃に最も読み返したのは、2話目の『くじらとり』。
ちゅーりっぷ保育園内で、「ぞうとらいおんまる」という(空想の)船を作り、くじらをとりに海へ出るお話。他の章よりも、あくまで子供視点であったこと、想像力が膨らみやすかったこと、自分たちの遊びに近かったことが、好きになった要因であろう。
 
この『くじらとり』に影響を受けたのは筆者だけではなかったらしく、アニメ化されている。
三鷹の森ジブリ美術館の上映用短編作品としても製作された。美術館内でたまにしか公開されないので、筆者は残念ながら観るタイミングに恵まれていないのだが、製作と公開のニュースを聞いたときは嬉しかった。
 
▼100年後の親御さんの為に念のため説明すると、
日本で最も知られている凄いアニメーションスタジオの美術館である

三鷹の森ジブリ美術館guide book 2009→2010―迷子になろうよ、いっしょに。 (ロマンアルバム)

 
 ▼中川さんの、さらなる有名作品『ぐりとぐら』。別途紹介します

ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)

 

『くじらとり』以外の物語も、勿論魅力的。オオカミ、こぐま、しげるくん。彼らを見守るように、暖かく、読み聞かせしてほしいものだ。そのうち、こども自身が読みたくなるはず(子供の好みもあるでしょうが)。

100年後の親御さんも、気に入ったら、お子さんに与えたし。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★

対象年齢は、幼稚園生くらいかなあ。

 

いやいやえん―童話 (福音館創作童話シリーズ)

いやいやえん―童話 (福音館創作童話シリーズ)

 

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written by kiyasu   2015/2/7 第一稿
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